「褒めること」はコミュニケーションの有効な道具です。うまく褒めることで相手に喜んでもらえれば、良好な人間関係を作りやすくなるでしょう。
しかし、単に褒めるといっても奥が深く、ありきたりなことを褒めても結局相手には響きません。相手の反応が良くないとそのまま会話が終わってしまいがちです。そうなると余計に気まずくなります。そのような結果になることを繰り返してしまい、「褒めること」に苦手意識を持っている方も多いのではないでしょうか。
そんな方たちへ、うまく褒めるための4つのコツを紹介します。
コツ① 質問して「相手のこだわりや好きなこと、楽しんでいること」を見つけて褒める
人の好みや性格、価値観はそれぞれ違うはずです。そのため、人により「効果が大きい褒めポイント」、「あまり効果のない褒めポイント」は異なります。
それではどのようなことを褒めればよいのでしょうか。その答えは、「褒める相手がこだわっていること、好きなこと、楽しんでいること」です。人それぞれ好みは違えども、これらのことを肯定されるとうれしい、ということは共通しています。
ただ、ある程度付き合いが長くないと、相手のこだわりや好みのありかはわかりませんよね。そこでズバリ、相手に聞いちゃいましょう。
- まずは何らかアタリをつけ、「このジャンルは好きそうだな」と思えるものを見つけます。そのことに関し、以下のように質問してみましょう。
- 「○○について何かこだわりがあるんですか?それはどういう点ですか?」
- 「○○に関して大切にしていることって、どういう点ですか?」
- 「○○はどういった部分がお好きなんですか?」
- 相手の反応が悪くなければ、アタリそのものは外していないはず。答えを聞いてみて、思いつく褒めポイントがあったり、何らか具体的なエピソードがあればそれを伝えた上で肯定すればよいです。
例)
仕事に関してこだわっていそうな人が相手だったら、「Aさんって、いつもバリバリ仕事しているイメージですけど、何か仕事についてこだわりとかあるんですか?」
↓
「うーん、スピードですね。相手の期待より絶対早くアウトプットすることを心がけています」
↓
「あーやっぱり!Aさんの資料作成のスピードって、チーム内でダントツですもんね!」
[aside type=”normal”] 実践のポイント
相手に質問しつつ回答をよく聞き、こだわりポイントを探る[/aside]
コツ② 何かの結果に関して褒めるときはプロセスや努力の内容も含めて褒める
いい結果を出している人は、その点で褒められる機会も多いので、その結果だけを褒めてもあまり響きません。その過程も含めて褒めましょう。
また、目指していた目標に対し残念ながら未達になることもあるでしょう。ですが、そうであっても「その過程すべてにおいて0点」ということはないはずです。途中のこういう点がよかった、こういう点では素晴らしい成果があった、というポイントを褒めましょう。
[aside type=”normal”] 実践のポイント
褒めようとする相手が目標達成に向け、どのような中間目標があるのか、どのような点に対し努力しているのかを日常の会話の中で聞き出しておく[/aside]
コツ③ 一般には長所とは言えない特徴をポジティブな言葉に変換して褒める
就職活動における面接対策でよくやったはずです。例えば「わがまま」→「自分の意見をしっかり持っている」、「流されやすい」→「まわりの空気が読める」。これを、他の人の特徴にも使えばいいんです。
他のコツに比べて難易度が高いですが、失敗をして落ち込んでいる人や自己否定をしがちな人を励ます上でも使えます。
ですが、面接対策のときは自分自身のことですし準備に時間を使えたはずなのでさほど難しくないですが、いざ人のこととなると、結構難しくなります。
まず一呼吸置き、それがポジティブな意味を持つか考えましょう。ネガティブなものであればポジティブに言い換えれるか、いったん冷静に考えてみましょう。相手を喜ばせるような言い方にできるなら、そのまま伝えてあげてください。
[aside type=”normal”] 実践のポイント
日頃からネガティブな言葉が浮かんだらそれをポジティブな言葉に言い換える癖をつける[/aside]
コツ④ 別の人が褒めていたらそのことを伝える
褒めようとする相手がいないところでその人のことを誰かが褒めていたら、その事実を伝えましょう。悪口ではないので誰にとってもマイナス要素はありません。
また、あなたも仲介したことで、褒めている内容に同意していることを間接的に伝えることになるので、あなたに対する印象も良くなるでしょう。
[aside type=”normal”] 実践のポイント
誰かが誰かを褒めていたら確実に覚えておく(忘れそうならメモする)[/aside]
まとめ
相手を褒めるときのコツとして、以下を紹介しました。
- 質問して「相手のこだわりや好きなこと、楽しんでいること」を見つけて褒める
- 何かの結果に関して褒めるときはプロセスや努力の内容も含めて褒める
- 一般には長所とは言えない特徴をポジティブな言葉に変換して褒める
- 別の人が褒めていたらそのことを伝える
ぜひ褒め上手になり、まわりを元気にできる存在になってくださいね。
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